東京暇つぶし通信

1人は好き、でも1人焼肉は無理

玉川温泉は隠れ読書スポット

梅雨の平日に有給を貰えたので、埼玉北部にある玉川温泉へひとり旅してきました。

 

聞き馴染みのある方は多くないでしょう。

それもそのはずこの温泉の歴史は、1991年開湯と比較的浅め。

温泉街はなく、里山の縁にポツンとある1軒の日帰り入浴施設に過ぎません。

(ちなみに同名の温泉が秋田にもあるのですが、そちらは The 温泉地 です)

 

日帰り入浴施設だったら、都内にいくらでもあるけど…

当然、そう思いますよね。

 

でも、この温泉は半日使ってでも行く価値ある場所でした。

むしろ半日で行けちゃうのがウソみたいな1人旅の新名所でした。

 

ってことでさっそくレポを書いていきます。

 

 

池袋から東武東上線の快速で約1時間、ついたのは武蔵嵐山駅

あらしやま、じゃなくて“らんざん”です。

改札を出ると誰の目にも飛び込んでくるのはこの看板↓

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2つ出口がありますが、玉川温泉に向かうバスの停留所は西口のほう

 

武蔵嵐山西口の駅前はこんな感じ↓

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コンビニやカフェもほとんどないので、駅の近くで時間を潰すのは難しそう。

事前に電車とバスの接続を調べてから行くのをお勧めします。

ときがわ町路線バスのHP 

 

玉川温泉の最寄りに向かうバスはこちら↓

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と02 せせらぎバスセンター行き

武蔵嵐山駅からは2本のバスが出てるようですが、と02じゃないと玉川温泉には行けません)

平日の昼過ぎということもあって車内は僕ひとり。

田舎のバスですけどSUICA対応してました。両替は1000円のみ可。

事前に接続も調べておいたので、乗車するとすぐに出発しました。

 

温泉の最寄りのバス停は「十王堂前」で武蔵嵐山駅前から15個目くらい。

ただし、バスが実際に停車したのは4つくらいでした。

ほとんどの停留所は利用者がいないのでスルー…

車窓やスマホに集中してると、目的のバス停も過ぎちゃいそう。

社内アナウンスと前方のバス停名表示機に気を配るようにしたほうがいいです。

 

25分くらいで「十王堂前」に到着。料金は360円でした。

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バス停のすぐそばにでっかい看板があるので、道に迷う心配はなさそう。

山に分け入っていくようなつづら折りの田舎道をひたすらまっすぐ歩いていきます。

 

バス停から15分くらいで目的地に到着。

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全体的にこじんまりとしていますね。

 

中でさっそく受付から貸しタオルを借りると…

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ラムネのタワーが出迎えてくれました。

 

玉川温泉のコンセプトは昭和レトロ。

風呂場に向かう導線も駄菓子屋になってました。

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とはいえメインはやっぱり温泉。

風呂場の写真は撮影できないのでこちらを参照してほしいのですが→公式HP

特に設備が充実しているわけではありません。

では何が魅力的かと申しますと…

 

ずばり、泉質!

pH値10.1の強アルカリ性単純泉を、加水無しで垂れ流してるところが最大の特徴です。

 

といってもピンときませんよね。

この数値、実はめっちゃすごいんです。

例えば僕が以前行ったことある長野の白糸温泉のpH値は9くらい。

つまり玉川温泉ほど強アルカリ性単純泉は日本中でもごくわずか。

それを東京から1時間半ほどで味わえちゃうわけです。

 

そう、味わえる。

温泉玄人でなくとも、「あ、このお湯すごい」って思わせてくれる。

足首がお湯に浸かった瞬間に分かる肌触りの柔らかさ。

 

アルカリ性単純泉って基本的に透明なので、その凄みが伝わらないことも少なくないんですよね。

 

その心配、玉川温泉に限っては無用です。

化粧水に包まれたようなつるつる感。

地底湖を連想させる、ほのかな青さ。

「俺は地の恵みだ」と主張してくれるタイプの泉質です。

 

とはいえ、主張ばかりじゃないのもここの温泉のいいところ。

例えば匂いはありません。

あと、温度が長湯に最適。

本格温泉って、熱すぎてじっくり堪能できないことも多いんですよね。

ここは“人向き”の温度に調節されてます。

遠くまで来たんだから元を取りたい…という下心にもきっちり寄り添ってくれる。

 

結局1時間半くらい堪能しちゃいました。

更衣室もきれいで、ドライヤーも無料で使えます。

 

小腹がすいたので食事スペースへ。

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コンセプトが一貫してますね。

天然コケッコー」とか「サマーウォーズ」の世界に迷い込んだ気分になれる食事処でした。

 

その後は読書。

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持参した「パリわずらい、江戸わずらい」をじっくり2時間。

旅行中にこういうエッセー読むと、何気ない景色にも面白味を感じたりできます。

旅を面白くするのに最適な本。

 

そうこうするうちに時刻は夜。

終電は逃せないのでここで退散。

 

帰りもバス停まで歩いたのですが、夜道は電灯が少ないので、女性は夕方までに引き上げる行程を組んだほうがよさそう。

 

 

 

まとめ

 

僕は平日の昼過ぎから夜まで5時間ほど滞在しました。小雨ということもあってか、利用客はほとんどおらず、快適に過ごせました。休日になると利用状況も違うでしょう。

休日は昭和レトロというコンセプトもあり、家族連れの混雑が予想されます。

公共交通機関を使ったひとり旅としては、【平日】であることが大事かもしれません。

 

 

 

 

 

交通費 池袋⇔玉川温泉 1093円×2

ルート詳細  池袋駅から武蔵嵐山駅までは東武東上線で約1時間。

       武蔵嵐山駅からはときがわ町路線バスのせせらぎバスセンター行き『と  

       02』 十王堂前の停留所で下車。

       十王堂前の停留所からは徒歩で約15分。

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公式HP  → 昭和レトロな温泉銭湯 玉川温泉

バス詳細  → ときがわ町路線バス